
King’s Cross station
キングスクロス駅(King’s Cross)は、セントパンクラス駅(St. Pancras)とも直結しており、
ロンドンの主要ターミナル駅の一つ。
国際列車ユーロスターも乗り入れており、パリやブリュッセルに旅立つ人も多い。

ハリーポッターのお陰(9 ¾プラットホーム!)で一躍有名になったキングスクロス駅。
その歴史は古く、開業は1852年。それ以来幾度もの修復を経て現在の姿へ至っている。
また駅舎は、紀元後60年頃に亡くなったケルト人の女王ブーディカが没した戦場の上に建設されており、彼女の亡霊が今でも彷徨っている、
といったイギリスらしいエピソードもまことしやかにささやかれている。



Cafe & Restaurants
近所には、オシャレなカフェやレストランも数多くあり、連日多くの人々で賑わっている。
Art
また、ロンドンでは街のいたるところでアートを感じさせるオブジェも豊富。
この地が、シェイクスピア、チャップリン、ビートルズ、デビッドボウイを生み出した土地なのだと再認識させられる。


今回は、そのDavidがComfort embracementのために、
絵を描き下ろしてくれるという。
スタジオに来たDavidに色々と聞いてみた。
Q. どのような発想で絵を描かれていますか?
ー過去の体験です。絵を描く事で過去の記憶を追体験し、それによって当時の傷を癒しているような感じでしょうか。
とても色々なことがあったので、自然と強烈な絵になってしまいます。
Q. とても色彩が特徴的ですね。
ー私は色弱なのです。それもあって「自分が見える色」を最大限に使います。


David Hodge
David Hodgeも、キングスクロスに住むアーティストの一人。
かつてロンドンのソーホー地区を中心としたナイトライフで活躍し、ドラァグパフォーマー、
DJ、コラムニスト、ファツションミューズ、クラブプロモーターとして
数多くの雑誌やテレビに出演した経歴を持つ。


The artist’s creation
今回、Davidが描き上げてくれた絵もまた強烈なものだった。
スタジオに来た際にデザイナーと話して受けたインスピレーションを絵にしたのだと言う。
川、海を越えたボーダーのない世界。
それは、Davidが常にテーマにしているボーダーレス、ジェンダーレスの世界と通じるものがある。

ロンドンに生まれ、その時々の空気に時には抗い、
時には身を任せて辿り着いたアートの道を選んだDavidと、イギリスの空気を感じ、
それを孕み、生まれたComfort embracementの邂逅。
この偶然とも必然とも呼べる出会いは、今後さらなる展開へと発展してゆくだろう。
David Hodge
イギリス、バーミンガム出身
ロンドンのソーホー地区を中心としたナイトライフを中心に30年近く活躍。
ドラァグパフォーマー、DJ、コラムニスト、ファッションミューズ、そしてクラブプロモーターとして、数多くの雑誌やテレビに出演。
「ソーホーの女王」との異名を与えられたキャリアを持って、交友関係はボーイジョージやピートバーンズなど広きに通ずる。
ドラァグクイーンとしてのキャリアを終える前には、5年間にわたり毎年1ヶ月公演されたロンドンのウエストエンドのクリスマスミュージカルにリードとして出演した。
2015年に、新たな自己表現の方法としてキャンバスに絵を描き始め、それから5回の個展を成功させ、展示した絵は全て売却された。
最も最近行われた個展は、イギリスの国会議事堂で開かれ、パーラメントでの初のクィアアートの展示会として注目された。
Exhibitions
“From Face To Canvas” (2016) @ Oliver’s Cafe, London /“We Are All Non Binary” (2017) @ Brick Lane, London
“Colour By Numbers” (2018) @ L’arti Cafe, Barcelona /“Dragged Back To My Roots” (2019) @ Digbeth Arts, Birmingham
“Limp Wrist – Iron Fist” (2019) @ The Houses of Parliament, London